- だし
- I
だし〔船を海上に出す意〕陸から海に吹き出す風。 主として日本海沿岸で発生する局地風の総称。IIだし【出し】(1)「出し汁」のこと。
「昆布で~をとる」
(2)出し汁をとるための昆布・鰹節(カツオブシ)・煮干しなど。(3)利益を得るために利用するもの。 口実。 方便。→ だしにする(4)晩春から夏にかけて, 山越しに吹く暖かい風。 山から吹き出す風の意とも, 船出に有利な風の意ともいう。 出し風。(5)旗指物(ハタサシモノ)の竿の先端につける, 飾り物や布切れ。(6)城の出丸(デマル)。 [日葡]〔(1)(2)(3)は「出汁」とも書く〕~にする自分の利益のために人や物を利用する。 口実にする。 だしに使う。「僕を~して帰途(カヘリ)に待合へしけ込むなんぞ/社会百面相(魯庵)」
~に使・う「だしにする」に同じ。III「人を~・う」
だし【山車】神社の祭礼のときに引く, 種々の飾り物をつけた屋台。 その中心の鉾(ホコ)の先につけた編み残しの竹を垂らした籠(カゴ)を「出し」といったのが名の由来。 大阪を中心とした関西では, 「壇尻(ダンジリ)」「山(ヤマ)」などという。 ﹝季﹞夏。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.